マガジン:トレンド

ダイキン、AIチャットボットがエアコン故障診断

カテゴリ:コスト削減や効率化導入事例業種/職種別利用シーン


画像認識や自然言語処理のような今日のAIが実行する代表的なタスクは、AIがヒトに追いついた象徴として注目されました。その一方で、故障の対応・診断・予知といったタスクは、AIが進化したことにより、部分的にはヒトよりAIにこそ相応しいものとなりつつあります。本記事では、こうしたAIによる故障の対応・診断・予知の事例を紹介します。

ユーザからの回答で学習するダイキン「AI故障診断サービス」

空調機メーカー大手のダイキンは、2018年1月23日よりAIチャットボットを活用したルームエアコンの故障診断サービスを開始しています。

同社は以前より365日24時間オペレータが対応する「ダイキンコンタクトセンター」を運営していました。ところが近年、スマホの普及により、電話ではなくWebから情報検索するニーズの高まりを受けて同サービスを開始しました。
 
同サービスは、ダイキンサポートサイトに表示された「AI故障診断」のバナーをクリックすると利用開始できます。チャットボットが起動すると問い合わせ画面が表示され、「運転しない」「冷えない」等の症状が表示されたボタンをクリックします。選択肢にない症状の場合は、フリー入力欄に症状を入力します。

症状の入力が終わると、その症状について質問されます。ユーザは質問に答えていくと、解決方法が提案されます。修理が必要な場合は、チャット画面から修理の申し込みが可能です。
 
同サービスは、以上のようなユーザのやりとりを蓄積していき、その蓄積されたデータから学習して、より精度の高い回答を返すようになります。同社は、今後は空気清浄機やエコキュートといったサービスの問い合わせにもAIチャットボットを導入する予定です。

AIによる画像解析を応用した道路路面診断サービス

NTT西日本は、2017年11月13日、AIを活用した路面診断サービスのトライアルを実施することを発表しました。

現在、日本各地の道路は高度経済成長期に整備されてから老朽化が進み、修繕が必要となっています。しかし、修繕が必要な道路を特定するために実施する点検には、多大な時間とコストがかかるという課題がありました。
 
以上のような道路点検に関わる課題を解決するために、同サービスが開発されました。同サービスは「データ収集」「データ解析・診断」「解析・診断結果の見える化」という3つのフェーズから構成されています。
 
データ収集は、一般車両にビデオカメラとスマホを設置して、道路の路面状況を撮影します。続くデータ解析・診断では、撮影した路面の画像に対して「平たん性」「ひび割れ」「わだち掘れ」という指標を、AIによる画像認識を駆使して算出します。こうして算出された路面の診断データは、Web地図上にマッピングされて直観的にわかるように表示されます。

同サービスは、従来のヒトに頼った道路点検・診断に比べてコストの低減と点検効率の向上が期待できます。

AIを活用した音や振動を手がかりとする機械故障の予知

NTTコミュニケーションズ株式会社は、2017年12月18日、太平洋工業株式会社と岐阜大学と共同して、機械の作動音や振動からAIが機械の故障を予知する実証実験の開始を発表しました。
 
自動車関連のプレス製品を製造する太平洋工業株式会社では、熟練の従業員が製造機械の作動音や振動から故障の兆候を察知してきました。こうしたヒトに頼った方法では、見逃しもあり突発的な機械故障による生産ラインの停止を避けられませんでした。以上のようなヒトによる故障の予知の難点を克服するために、AIによる故障予知システムが開発されました。

機械の故障音は、NTT研究所が開発したノイズキャンセル技術によって集音した機械音と正常な機械音とのずれをAIが検出することによって発見します。この正常音とのずれを検出する技術には、NTTグループのAI技術「corevo」が応用されています。
 
機械の振動は、工場内に設置した無線式3軸加速度センサーを使って収集します。収集された振動データは、岐阜大学が開発したAIが実行する「振動解析技術」と「振動の変化を検知するモデル」を使って、正常かどうかを判断します。

NTTコミュニケーションズ株式会社は、以上のような故障予知システムを製造業全般に活用できるソリューションとして提供する予定です。

 

以上のような故障の対応・診断・予知といったタスクは、品質が一定していて稼働時間の制限が少ないAIこそが担当するべきものだと言えます。将来的にはヒトよりAIが得意なタスクに関しては、AIに代替されるのは避けられないのではないでしょうか。

顧客化を加速させる接客体験を
あなたのWEBサイトへ

お問い合わせ