分析オペレーションもAIを活用し自動化することは、人より正確で効率的

カテゴリ:コスト削減や効率化導入事例


近年のAIの目覚ましい進化により、従来は業務に精通したヒトでなければ判断できなかったことに関しても、適切に対処できるようになってきています。本記事では、AIによる予測技術の事例を参照することで、業務支援の範囲を拡大し続けているAIの現状を見ていきます。

予測モデルの精度を維持できる「AICYCLE™」

株式会社NTTデータは、2018年1月よりAIを活用した産業用予測モデル作成技術「AICYCLE™」を提供しています。

モノ作りには出荷数の予測、欠陥品の検出予測といった様々な予測が不可欠です。こうした予測は、現在では多くの困難に直面しています。最近のビジネス環境が目まぐるしく変わる状況では、予測モデルがすぐに陳腐化してしまいます。また、陳腐化した予測モデルを再構築するためのデータサイエンティストも不足しております。予測モデルの作成をAIが代替した場合には、予測モデルの作成過程がブラックボックス化してしまい、説明責任が求められる状況での対応が難しくなります。

AICYCLE™は、以上のような予測モデルの運用にかかわる問題を解決する技術として開発されました。同技術では予測モデルの精度をモニタリングしており、予測モデルの精度劣化を検知した場合、AIが予測モデルを再構築します。予測モデル作成過程のブラックボックス化という問題に対しては、予測モデルの根拠となるデータや分析過程を可視化することで解決しています。

三菱重工航空エンジン株式会社は、航空エンジン製造において製品異常が検出されるたびに製造ラインが長時間ストップしてしまうという問題を抱えていました。この問題を解決するために、AICYCLE™を導入して製品異常を予測するシステムを構築しました。その結果、ラインオフ率(突発的な異常の検品率)が47%減少し、製造ライン停止時間も1/4に削減できました。

意思決定を最適化する「NEC the WISE」

NECは、AIによって多様な業界の問題を解決するサービスととして「NEC the WISE」を提供しています。

同サービスは、特定の機能を遂行するAIサービスというよりは、各種センサーによるデータ収集とAIによるデータ分析を統合して、各業界の個々の問題にソリューションをもたらす、というものです。

こうした同サービスの導入事例には、鉄道設備メンテナンス・システム「NEC Smart Analytics for Railway Maintenance」があります。同システムでは、検測車に実装されたセンサーが線路の状況を収集します。この線路のデータをもとにして、AIが線路の劣化を予測し、線路のメンテナンス作業を行うタイミングを算出します。同システムが開発される以前は、熟練した技術者がメンテナンス計画を立案する属人的な運用を行っていました。

同サービスは、こうした属人的な意思決定過程をAIで支援することによって、業務の効率化と品質向上を実現するのです。

ITセキュリティを向上させるAI

AIによる予測技術を活用すれば、ITセキュリティにおける効率化と品質向上も期待できます。

アメリカのセキュリティ専門企業ibossのCEOであるPaul Martini氏は、将来的にITセキュリティに関わる人材が不足すると予想されているなか、AIをITセキュリティ業務に活用すれば人手不足を解消できると考えています。というのも、AIを活用してネットワークの異常を予測できるようにすれば、誤った異常検知の数を減らすことができ、誤った検知によって発生していたヒトの業務を削減できるからです。

もっとも、ITセキュリティにおけるAIの活用は、脅威の予測や基本的な技術を使った攻撃といった限定した業務に限られます。最新技術を駆使した高度な攻撃に対しては、将来的にもヒトから構成されたセキュリティチームが対処することになります。そうは言っても、AIに簡単な攻撃に対する防衛を任せることによって、ヒトは重要かつ高度なセキュリティ業務に専念できるというメリットが生まれるのです。

 

以上のように、AIによる予測技術を適切に活用すれば、従来の業務を改善できる可能性は無限にあります。しかしながら、AIによる予測技術を導入する際には、AIに何を予測させ、その予測によって何を改善するのか「AI導入に際するプランニング」が重要となります。「AIを導入すれば何とかなる」という思い込みからAIを活用しようとしても失敗するだけなので、注意しましょう。

顧客化を加速させる接客体験を
あなたのWEBサイトへ

お問い合わせ