ピープルアナリティクスにAIを活用する

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採用予定の人材が入社後に活躍するか、ということは採用する企業と採用される人材双方にとって重要な問題です。こうした問題は、従来ではヒトの主観的な判断によって解決されてきました。こうした人材に関わる問題に対して、AIが活用され始めています。本記事では、こうした「ピープルアナリティクス」の問題に活用されるAIの事例を紹介します。

AIで人材の将来を予測する

株式会社トランスは、2019年6月24日、AIが従業員の活躍や退職を予測する将来予測型ピープルアナリティクスサービス「TRANS.HR」β版の提供開始を発表しました。

終身雇用体制が崩壊し雇用の流動性が増した現在の日本においては、アメリカと同じように従業員が将来活躍するか、あるいはどんな部署だと活躍できるかを予測することが重要となっています。こうした状況をふまえて、トランス社は従業員に対する検査やアンケートの結果をAIが分析して活躍や退職を予測するシステム「TRANS.HR」を開発したのでした。同システムには以下のような機能が実装されています。

・入社後活躍予測:従業員のデータにもとづいて、応募者の入社後の活躍をAIが予測
・早期退職予測:従業員のデータにもとづいて、応募者の入社後の早期退職をAIが予測
・配置後活躍予測:「組織」「職種」「上司」といった項目から相性を判定し、配置後の活躍を予測
・異動後活躍予測:「組織」「職種」「上司」といった項目から相性を判定し、異動後の活躍を予測
・退職リスク予測:「評価・賞与」「アンケート結果」等にもとづいて、退職リスクを予測

以上のような予測は、従来は上司や人事担当者の経験と勘に頼っていたものばかりです。今日のAI技術を活用すれば、こうしたヒトの経験と勘にもとづいていた評価を数値化して客観的かつ迅速に判断をくだすことが可能となるのです。

ピープルアナリティクスとは

入社後の活躍や退職リスクを算出する一連の活動は、今日「ピープルアナリティクス」という名称で注目を集めています。この活動を世に普及させたのは、検索サービス最大手のGoogleです。同社は、従来はヒトの主観に頼っていた人材に関わる判断を科学的に行う方法論を整備したのでした。同社が整備した成果は、ウェブサイト「re:Work」にまとめられています。

同ウェブサイトにはピープルアナリティクスを実施するノウハウがまとめられているのですが、テーマのひとつに「分析的アプローチを採用する」というものがあります。このテーマでは、ピープルアナリティクスのモットーとして「人事に関わるすべての意思決定には、データと分析に基づく情報が必要だ」と説かれています。こうしたデータ分析にもとづいた意思決定とAI技術は、非常に相性によいものです。というのも、AIを活用すればヒトでは気づくことが難しいデータの特徴を抽出することができるからです。

ピープルアナリティクスにおけるAIの活用事例に見られるように、従来はヒトの主観に頼っていた判断に対してAIが支援するという事例は今後ますます増えることが予想されます。将来的には進学や結婚に関しても、AIがアドバイスしてくれる時代が来るかも知れません。

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