AIで表情をトレーニングする

カテゴリ:課題や失敗例


ヒトの顔の表情を読み取るのは、時として非常に難しいことです。「こころ」や「意識」を持たない現在のAIは、計算は上手に出来てもヒトの表情を読み取ることなど出来ないのではないか、と思われがちです。しかし、ヒトの表情を読み取り、TPOに合わせた表情の作り方をトレーニングしてくれるAIがすでに存在するのです。本記事では、こうした感情認識AIの現状を紹介します。

AIで顔の表情を客観的に評価する「心sensor for Training」

株式会社シーエーシーは、2018年12月6日、感情認識AI技術を用いて客観的に評価された顔の表情を業務に活用することを可能とするトレーニングアプリ「心sensor for Training」を2018年12月中に提供開始すると発表しました。

「心sensor for Training」は、カメラを搭載したPCやタブレットから利用できるトレーニングアプリです。カメラが捉えた応対練習中の表情筋の動きを感情認識AIが解析、どのような印象を与える表情であったか採点します。同アプリを使って顔の表情をトレーニングする動画を再生することもでき、トレーニング動画を参考にしながら望ましい顔の表情を作る練習も可能となっています。こうしたトレーニング動画には、店舗での接客や新商品のプレゼンといった様々なシチュエーションのものが用意され、個々の会社従業員のスキルアップはもちろんのこと、社内研修の教材として活用しても大きな効果が期待できます。

今後はトレーニング動画の自動配信機能を実装し、またスマホ版アプリもリリースすることが計画されています。

感情認識AIの威力

以上のような「心sensor for Training」における顔の表情を数値化するコア機能には、アメリカに本社をおくAffectiva社が開発した感情認識AI「Affdex(アフデックス)」が活用されています。

同社を設立したラナ・エル・カリウビィ氏は、アメリカ・マサチューセッツ工科大学で先進的な研究を行う組織であるMITメディアラボで感情センサーと顔認識分析の研究を携わった経験を生かして起業しました。株式会社シーエーシーは、同社の日本と中国における唯一の正規代理店の契約を結んでいます。

Affdexは心sensor for Trainingだけではなく、以下のような事例でも活用されています。

 

・東京都議会選挙のPR活動において展開した、イベント参加者の笑顔を測定する「笑顔投票所」

・広告代理店大手の株式会社東急エージェンシーとシーエーシーが共同開発した動画を見た視聴者の表情から動画の広告効果を分析する「Emotion Capture」

・テレビ東京の報道番組内において行われた米朝首脳会談の時のトランプ大統領の表情分析

 

以上のような感情認識AIは、プロモーション活動全般に応用できるほどの大きな可能性を秘めています。

ヒトの感情を理解できないと思われていたAIは、今やもしかしたらヒト以上に感情を客観視できる能力を獲得しつつあるのです。こうしたAIの能力を恐れるのではなく、うまく利用した企業がこれからの「AI時代」を勝ち抜くことになるでしょう。

 

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