FAQチャットボットの最新事例

カテゴリ:コスト削減や効率化導入事例業種/職種別利用シーン


チャットボットの活用事例は、ヘルプデスク(サポートデスク、カスタマサポート、CSともいわれます)に導入される「FAQチャットボット」に多く見られます。FAQチャットボットはすでに様々な業種、多数の企業から提供されており、それぞれに異なった特徴を持っています。本記事では、こうした多様なFAQチャットボットサービス事例を紹介していきます。

NTTドコモのチャットボット「ビジネスプラス」

NTTドコモは、同社のAI「corevo」に実装された対話サービス「自然言語エンジン」を活用した「FAQチャットボット」を開発し、このチャットボットを含む法人向けサービス「ビジネスプラス」を2018年3月19日から提供開始しています。同サービスは、顧客向け(一般のサービス利用者、カスタマ向け)あるいは社内向けのヘルプデスクにおいて簡単な問い合わせの自動化を実現します。

同サービスでは、導入企業が作成した質問と回答のリストをウェブ上に表示される管理画面から読み込むだけで、チャットボットが実行する問い合わせ業務の設定が完了します。

こうした簡単な操作だけで設定が完了するのは、同サービスに実装された自然言語エンジンが、読み込んだ質問と回答の文章の構造を解析して重要なキーワードを抽出して、大量の回答パターンを自動生成するからです。従来の自然言語エンジンでは、同一内容であっても表現が異なる質問と回答のリストを大量に用意しなければならなかったのですが、同サービスではそうした表現上の差異を気にする必要がありません。

回答のリストを大量に用意しDBへ投下するという作業やそのような環境を用意したりメンテナンスする行為が、チャットボット導入を検討する企業にとっては非常に負荷でもあったので、そのような課題を解決できた点も素晴らしいです。

同サービスのリリースに先立って行われた検証環境を使ったテストにおいては、同サービスを導入した場合、ヘルプデスクの稼働を70%削減し、回答精度も90%以上が得られました。

様々なチャットボットの例を見てきましたが、ヘルプデスクの稼働が7割も減るというのは一般的、平均と比べて2倍以上成果が出ています。一般的には30%の削減が合格ラインとも捉えられています。また、回答精度が90%を超えるというのは非常に優秀な数字といえます。

mofmofのチャットボット「My-ope office」

株式会社mofmofは、チャットボットFAQシステム「My-ope office(マイオペ・オフィス)」を開発・提供しています。同システムの特徴は、質問と回答をシステムに設定するために用意されている豊富な機能にあります。

同システムに質問と回答を設定するもっとも直観的な方法は、システムに実装されたチャットボットに話しかけることです。まるでヒトに問答を教えるように音声でチャットボットの設定ができる、というわけです。また、CSVファイルを使ってルールベースの対話データを一括して流し込むことも可能です。

このルールベースの対話データはツリービューによって可視化できるので、設定した対話データ全体を俯瞰しながら管理することができます。さらには、Skype for Business、slack、ChatWork、そしてLINEとの連携が可能となっているので、企業の情報環境と合わせてスムーズに導入できます。

同システムの導入に際しては、導入スケジュールの策定から導入後の運用体制の構築にいたるまで、開発・提供元のmofmofが一貫してサポートします。こうしたサポート体制が評価されて、上場企業をはじめとする多数の企業に導入され、Q&A登録数が約40,000件、対話数は約10万件という実績があります。

システムに質問と回答を設定する方法に、システムに実装されたチャットボットに話しかけるというのは、とてもハードルが低く、導入障壁を低くするといえます。ヒトに問答を教えるように音声でチャットボットの設定ができるというのも、新人教育を毎年行う負荷を考えると、1度で済むのでとても効率的で生産性向上が期待できますね。

静岡銀行のチャットボットFAQサービス、バーチャル行員

2018年1月10日、静岡銀行は静岡県内の金融機関としては初めてチャットボットFAQサービスである「バーチャル行員」の提供を開始しました。
同サービスは、従来は公式サイトに掲載していたFAQコーナーをチャットボットで代替したものです。同銀行公式サイトの「よくあるご質問」内に表示された「バーチャル行員に質問」を選択すると、女性行員をイメージしたキャラクターが表示されたチャット画面が起動します。

チャット画面にはよくある質問がリスト表示されているほか、顧客が自由に文章を入力できる入力ボックスも用意されています。リスト表示された質問を選択すると、さらに質問の内容を絞り込む質問とその回答候補が表示されます。このような質問と回答の選択を繰り返すことで、顧客は知りたい情報にたどり着きます。

入力ボックスに文章を入力した場合は、その文章が構文解析された後に適切と推測される回答の候補が複数表示されます。質問リストから回答を探す場合または文章を入力した場合の両方において、一連の問答はバーチャル行員とのチャット形式で表示されます。
なお、同サービスに登場するバーチャル行員は、顧客に愛着をもってもらうことを目的として今後キャラクターを公募する予定です。

金融や保険業界は従業員の人員削減が騒がれ、実際に実行されて久しい業種の1つです。正確性と接客品質の標準化が求められる業種ゆえ、チャットボットに代替されやすいといえます。今回のように、チャットボットがヒトの業務を代替することで、無機質で愛想のない接客に変わらないように、顧客満足度を維持する取り組みの工夫というのも、チャットボットを導入する際の参考になります。すなわち、チャットボットが導入された業務を、接客される側の立場に立って、ユーザー満足度として大きく落ちたり、信頼を損ねたりするようなことはないかをしっかりとテストしていくことも、チャットボットを現場に装着する際には重要といえます。

以上のようにFAQチャットボットサービスは、質問と回答の設定方法やデータの管理方法の違いによって、様々なタイプのものが存在しているのです。FAQチャットボットサービスの導入を検討する企業は、自社の情報環境や社風を考慮して最適なサービスを選択するのが賢明でしょう。

FAQチャットボットの成果やポイント

・簡単な操作が可能で、事前の大量データ投入の負荷も軽減された

・ヘルプデスクの稼働を70%削減

・ヘルプデスクの回答精度も90%以上を維持

・システムに実装されたチャットボットに話しかけることでデータ蓄積ができる

・チャットボット銀行員であっても愛着の持てるキャラクタ設定がある

・チャットボット導入後も、顧客満足度を落とさない工夫を徹底している

様々な業種や職場環境、顧客との接客において、発生する対話やコミュニケーションは非常に複数のパターンやケースがあり、それぞれを一位的にルールのように定義していくことは難しいですが、今回のケースを参考にすると実際に自社でチャットボットを導入した位と思った際に考慮すべきポイントや、参考になる注意点が具体的に見えてきて非常にわかりやすいと思います。いきなりチャットボットを実装するのではなく、とにかくチャットボットを実装するのでもなく、しっかりと課題と目的を言語化したうえで、その解決策であり手段となるチャットボットを形にすることをお勧めします。

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