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チャットボット導入成功の為の5ステップ

カテゴリ: 成功の秘訣やポイント


チャットボットを導入して業務が大きく改善された事例は数多くありますが、闇雲にチャットボットを導入しても期待していた効果が得られません。チャットボットは、適切な計画にもとづいて導入されて初めて、期待した効果が得られるのです。本記事では、チャットボットの導入を成功に導くために実行すべきステップについて解説します。

チャットボット導入を成功に導く5つのステップ

2017年5月に発表された調査会社Market And Marketsのレポートによると、2016年における世界のチャットボット市場規模は7億3,300万ドルとなり、2021年にはその規模が4倍を超える31億7,000万ドルになると予測されています。
 
こうした成長著しいチャットボットの導入を成功に導くためには、いつくかの注意点があります。以下には、注意点を順を追って5つ紹介します。

1.顧客の分析

チャットボット導入のために行うべき第1のステップは、チャットボットとのやりとりが発生する顧客の分析です。
 
具体的には、チャットボットがB2BあるいはB2Cのどちらで使われるか、といったビジネスラインを定義します。もっとも、ビジネスラインはB2BとB2Cが混在することもしばしばあるので、導入予定の現場の実情に合わせて柔軟に定義しましょう。
 
顧客の分析では、想定している顧客の属性の定義も重要です。というのも、顧客の属性は、チャットボットの会話に大きく影響を与えるからです。例えば、同じ女性でも若年層と熟年層では、会話における敬語の使い方を変えたほうが良い印象を与えることがあります。
 
顧客の分析を行うことで、チャットボットの規模や評価観点が明確になります。

2.目的の明確化

次にチャットボットを導入する目的を明確にしましょう。一般にチャットボットを導入する目的として、以下のようなものが考えられます。

 

・コストの削減

・業務品質の向上

・新規顧客の獲得

 

導入目的が複数ある場合には、目的ごとに優先順位をつけるようにしましょう。優先順位をつけることで、限られた導入予算を有効に活用できるようになります。

また、導入目的ごとに具体的な数値目標を定めることも大切です。数値目標は、後にチャットボットを改善する時に重要な指標となるでしょう。

3.チャットボットの定義

顧客の分析と目的の定義が済んだら、いよいよ導入するチャットボットに実装する機能を定義していきます。

一般にチャットボットは、「顧客との会話によって何らかの問題を解決する」ことが標準的な仕様となります。この仕様を具体的に実現するための機能を、すでに明確にした顧客の分析とチャットボットの導入目的に考慮しながら、定義していくのです。
 
例えば、導入するチャットボットが「若年層の女性を対象としたファッションサイトのカスタマーサポート」だとすると、最低限よくある質問に答える機能は不可欠となります。自由入力による質問に対応する場合には、有人オペレーターとの連携も想定しなければなりません。

4.UXの考察

導入するチャットボットに実装する機能を一通り定義できたら、チャットボットを使う顧客のUX(User Experience:ユーザ・エクスペリエンス)も明確にしていきます。UXを明確にすることによって、単に機能するだけではない顧客が快適に使えるチャットボットを実現することができます。
 
先ほど説明事例として言及した「若年層の女性を対象としたファッションサイトのカスタマーサポート」のUXを考えた場合、若い女性に親しみをもってもらうためにチャットボットにキャラクター設定を行うことは検討に値します。
 
チャットボットと顧客のやり取りの流れを定義するシナリオやシナリオで使われている文言の見直しも行いましょう。シナリオのなかに無駄や重複があれば、顧客に不快な影響を与えてしまいます。また、顧客の属性に相応しい文言かどうかも、確かめましょう。

5.改善計画

チャットボットの機能を定義し、UXの考察も済んだら、最後に改善計画も立てましょう。
 
チャットボットは一旦導入すれば、その後のメンテナンスが不要というものではありません。チャットボットが対応すべき業務範囲は、導入から時間が経過するつれて変化するでしょう。そうした変化に合わせて、チャットボットのシナリオや文言も更新する必要があります。こうしたチャットボットの見直しをどの程度のスパンで行うかも考えておきましょう。

 

チャットボットに関しては、とにかく導入すれば業務を改善できると思われがちですが、こうした思い込みは明らかに誤解です。安易な思い込みによってチャットボット導入に失敗しないためには、以上に解説した5つのステップが参考になるでしょう。