ナノユニバースでのAI×人のハイブリッドWEB接客。おもてなし対応+効率化の両立のメソットとは。(後編)

カテゴリ: コスト削減や効率化


2本の記事にわたってWEB接客ソリューション「OK SKY」の導入効果を紹介する2本目の記事では、ナノ・ユニバース様に導入したチャットボットを具体例にしながら、チャットボットとヒトが連携する体制作りを解説したうえで、その導入効果を確認します。

ファーストコンタクトを担うチャットボット

 チャットボットを導入することで企業が期待するのは、コスト削減や24時間対応の実現といった業務改善効果だと思います。しかし、チャットボットの導入効果は、それだけではありません。

 ユーザにとっていつでも気軽に話しかけることができるチャットボットは、何でも相談したくなる親しみやすい存在となります。このことを企業の側から見ると、チャットボットは顧客とのファーストコンタクトを担う存在となるのです。それゆえ、チャットボットから抱かれるイメージはブランドイメージの形成や宣伝に役立ちます。

チャットボットとヒトの連携

チャットボットの限界

 顧客を最初に接客するチャットボットは、現状では顧客のすべての要望に対し完璧に対応できるほどの水準にはありません。そのため、重要になるのがチャットボットとヒトとの連携です。チャットボットで対応できないことは、代わりにヒトが解決するのです。

 チャットボットとヒトの連携において大切なのは、顧客に違和感を与えることなくヒトに引き継ぐ対話作りです。以下では株式会社ナノ・ユニバース様に導入されたチャットボットを具体例として、チャットボットとヒトの連携体制を作るノウハウをまとめます。

連携を構築するための施策

 ナノ・ユニバース様にチャットボットを導入する時には、以下の3つの観点に注意してチャットボットの会話を再設計しました。

• 一つめは、会話全体をチャットボットに最適化することです。チャットボットはまだ臨機応変には対応できません。そのため、会話の流れを想定したうえで長すぎたり、無機質になりすぎない最適な回答の文言になるよう調整しました。

• 二つめが、生きた会話感の演出です。顧客は、チャットボットにもヒトと話している時と同じような会話を期待しています。そうした期待に応えるために、チャットボットにキャラクターを設定して親しみを持ってもらうようにしました。ナノ・ユニバース様に導入したチャットボットには、同社新入社員の「ナノBOT」というキャラクターを設定しました。

• 三つめが、ヒトとの連携を意識した会話フローの再設計です。チャットボットからヒトに引き継ぐ場合でも顧客に違和感を与えないようにし、チャットボットだけで解決できる場合でもさらなる購買を促す会話作りをしました。
 

「生きた」チャットボットの対話事例

 以下では、ナノBOTの実際の会話ログを参照しながら、望ましいチャットボットの会話フローを確認します。

チャットボットで完結する場合

 送料をたずねるような顧客の要望が明確な問い合わせでは、チャットボットで対応が完結します。こうした場合でも複数の立場の顧客を想定して、どの立場の顧客であっても違和感を抱かない回答文を作成しました。

チャットボットが対応できない場合

 「何か肌触りの良い服をすすめて欲しい」のような顧客の要望に解釈の余地がある会話は、まだチャットボット対応はさせてません。こうした場合は有人スタッフに引き継ぎます。この引き継ぎ時に、新入社員というチャットボットのキャラクター設定が生きます。新入社員がベテラン社員に接客を引き継ぐことはよくあることなので、顧客も違和感を抱きません。

ヒトがフォローする場合

 
顧客が商品の発送時期を確認する場合、その真意は発送時期を変更して欲しいと思っていることが想定できます。顧客の真の要望を想定したうえでチャットボットでの対応では物足りない場合には、さりげなくヒトに引き継ぎ顧客満足度を高めてまいります。

 以上のようなナノBOTを導入した結果、チャット発生件数が3倍となりました。また、1人あたりの年間購買額が1.7倍になったという事例もあります。

チャットボットは、今後ECサイトにおける魅力的な販売手段としてますます普及していくでしょう。とはいうのも、チャットボットは導入後にも会話の調整を繰り返すことで、顧客との継続的な効果を発揮することを忘れてはなりません。