AIが子供の行動を学習。スマートに進化する見守りサービス

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GPSや携帯電話網の整備は、ユーザの居場所を正確に特定する位置情報サービスを誕生させました。そして、近年、位置情報サービスにAIが実装されることによって、さらに進化しています。本記事ではこうしたAIが実装された位置情報サービスの事例として、進化した見守りサービスを紹介します。

危険な場所の情報をシェアできる「みもり」

ドリームエリア株式会社が提供している「みもり」は、AIを活用した見守りサービスのなかでも典型的な仕様を満たしているのはもちろんのこと、ほかの同種のサービスにはない機能も実装しています。

同サービスは、専用GPS端末「みもりGPS」を子供に持たせることで、その居場所がリアルタイムに把握することができます。子供の居場所は、親のスマホにインストールする専用アプリから確認することができます。
 
同サービスに実装されたAIは、過去1ヶ月の子供の行動を学習することによって、子供が通常とは異なる行動を行った場合に子供の異常を通知することができます。例えば、子供がいつもとは違うルートで移動したり、通常の歩くスピードより速く動いた時に親に通知が届きます。

さらに同サービスには事前に登録しておいた危険エリアに子供が近づくと、子供に危険を知らせると同時に親に子供の危険を通知する機能も実装されています。この危険エリアは、親どおしでシェアすることも可能です。危険エリアをシェアすれば、子供の安全を広範囲にわたり確保できるでしょう。

屋内の場所も正確に測位する「GPS BoT」

ビーサイズ株式会社が提供する見守りサービス専用端末「GPS BoT」は、AIによる学習機能はもちろんのこと、トリプル測位エンジンと呼ばれる技術を活用することで子供の位置を正確に追跡できます。
 
トリプル測位エンジンとは、各所にあるWiFiアクセスポイント、GPS衛星から受信する電波、そして携帯電話の基地局が発する電波をセンシングする位置情報システムのことを意味します。こうした3つの位置情報システムを統合することによって、従来のGPS端末では困難だった屋内や地下における位置特定も可能となりました。

同端末には、消費電力を抑えた設計がなされているという魅力もあります。約3分毎に位置情報を更新するバッテリー優先モードに設定すれば、フル充電状態であれば1週間の継続利用ができます。
 
以上のような見守りサービスを展開するビーサイズ株式会社は、東京ガス株式会社、JR西日本、そして中部電力株式会社といったインフラ事業者と提携してサービスの拡充に努めており、将来的には海外進出も視野に入れています。実際、韓国では実証試験を行い、中国からの問い合わせも増えている、とのことです。

ディープラーニングを使ってペットを見守る「ペットみるん」

東京電力エナジーパートナー株式会社は、自宅不在時にペットを見守ることができるサービス「ペットみるん」を提供しています。

同サービスは、自宅に設置するネットワークカメラと専用スマホアプリから構成されています。ネットワークカメラで撮影された自宅内の画像はスマホアプリに送信され、送信された画像のなかからペットが写りこんでいるものだけが抽出される仕組みとなっています。こうした画像内のペットを認識することは、AIを活用した画像認識技術であるディープラーニングが実装されることによって可能となりました。
 
以上のようにして抽出されたペットが写っている画像は、TwitterやInstagramでシェアすることもできます。さらに、水飲み場、トイレ、ごはん場所をそれぞれ設定すると、それらの場所にペットが移動したことも認識し、ごはんやトイレの回数をグラフ化する機能も実装しています。この機能は、ペットの健康管理に大いに役立つでしょう。

なお、「ペットみるん」で活用されるネットワークカメラはアイ・オー・データ機器「TS-WRLP」に指定されており、ユーザ自身で用意することが基本となっています。ただし、トライアル期間中に使用できるレンタルカメラの用意もある、とのことです。

 

以上のように子供やペットの見守りという身近なセキュリティサービスにおいても、AIが活用されているのです。そして、近い将来、街頭に設置された防犯カメラにAIによる画像認識機能が実装された場合には、文字通り24時間稼働するAIによる全国規模の防犯体制が実現するかも知れません。