【攻めのチャット活用】チャットで、何十人もの優良顧客を生み出していく

株式会社サザビーリーグ 相川慎太郎 アルティーダウード

会社名:株式会社サザビーリーグ

取材にご協力いただいた方: 執行役員 / 営業統括 WEB戦略部 部長 / 営業統括 ECブランド事業部 事業部長  相川 慎太郎 様

業種: 衣料、服飾雑貨、生活雑貨、飲食サービス クリエイティブリテイラーとして、ライフスタイルに関わる様々なブランドを展開

導入の目的: 自社ECサイトのサービス向上、顧客体験の向上

※掲載内容は2021年5月時点の情報です。

アパレル分野の「ロンハーマン」(Ron Herman)、ファッションジュエリーの「アガット」(agete)、プレミアムバーガーの「シェイクシャック」(Shake Shack)など、衣食住横断型で、45ものブランドを展開されているサザビーリーグ様ですが、どのようなコンセプトで運営されているのでしょうか?

企業理念にあたるスピリットとして“It’s a beautiful day.”を掲げ、「クリエイティブリテイラーとして半歩先のライフスタイルを提案し、新たな価値を創造しつづける」というミッションのもと、活動しています。

ポイントは、一歩先ではなく、半歩先という点で、お客様にとって手が届く商品や価格でありながら、新しい価値観、わくわく感を提供できる小売業者を目指しています。

これまではリアル店舗を中心にブランドを展開されてきたにもかかわらず、2018年に立ち上げられたD2Cジュエリーブランド「アルティーダ ウード」(ARTIDA OUD)は、ECのみでスタートしたと聞いています。ブランドコンセプトやビジネスモデルについても教えていただけますでしょうか。

アルティーダ ウードで扱っているジュエリーは、D2Cの特性を活かし、生産者への適正な利益還元と、お客様へはハイクオリティなジュエリーを手に届くプライスで提供し、利益を循環させる事をコンセプトとしています。

インドのジャイプールの職人たちが1点1点、手作業で作っているジュエリーは、風合いや形はさまざまですが、商品、素材が持つありのままの美しさを大切にしています。

さらには、ドネーションなど、社会貢献にもつながる活動を行い、生産地であるインドに幼稚園を建設したり、コロナ禍においては医療従事者への支援を実施してきました。

また、立ち上げ時から、エシカルな消費という点も意識しており、セールは行なわずに、万が一、売れ残った場合でも、石やパーツを取り外し、地金を再利用し、新しい商品に活用する取り組みも実施しています。

ECのみで展開する場合、集客をはじめとして、リアル店舗とはまた違った難しさがあったかと思いますが、その点はいかがでしょうか?

株式会社サザビーリーグ 相川慎太郎 アルティーダウード

事業立ち上げ時に意識した点として、「ハイビジュアル」、「グッドプライス」(適正価格)、「シェアードメッセージ」(お客様が発信したくなるようなコンテンツづくり)の3点は特に注力しました。

ですから、SNSの活用、メディアタイアップなどの広告宣伝に力を入れることに加え、ECサイトのビジュアルであったり、商品発送時のパッケージには相当こだわっています。

また、リアル店舗では可能な「試着」ができないため、EC上でピアスのマッチングカスタマイズや、カラーストーンと地金を選択して唯一無二のストーンリングをお届けするカスタマイズ機能も整備しました。

できる限りリアル店舗と同じような顧客体験をしていただくために、ローンチと同じタイミングで空色様のチャットも導入しています。

今現在のチャットの運営体制、また導入後のメリットや課題もあれば、教えてください。

株式会社サザビーリーグ 相川慎太郎 アルティーダウード

スタイリングルームという名称で、午後5時から11時まで有人で対応しています。

「このリングの13号はありますか?」といったサイズに関するお問い合わせであったり、「入荷はいつになりますか?」といった商品在庫について、気軽にお問い合わせていただいています。

EC主体のブランドということもあり、顧客接点を含めたカスタマーサポートをオンライン上で簡潔かつクイックにやりとりできる点はありがたいですね。

チャットのやりとりの中で、商品の画像を添付したり、注文ページのURLを貼り付けることができるため、ECのコンバージョンにつなげやすいというメリットもあります。

ただ、正直1年目は費用対効果であるROI(投資利益率)が合わなかったため、いったんストップしようかという話もありました。

それでも、空色様に相談しながら、KPIを設定したりと改善を続けたところ、2年目以降は、月400件程度と、チャットの利用者の母数が増え始め、チャット経由の売上も堅調に推移していきました。チャットのリピート利用者も多く、今はCS(カスタマーサポート)だけでなく、マネタイズポイントとしても有効に機能しています。

これから、チャットで展開していきたいことはどんなことですか?

チャットで優良顧客をさらに増やしていきたいと考えています。

顧客とのタッチポイントとして、チャットで接客していくことは顧客満足度を上げられることが十分に検証できていますので、オペレーターとお客様との信頼関係をチャットで築いていきながら、最終的には何十人もの優良顧客を生みだせるような取り組みにしていきたいです。

ブランド立ち上げから3年目の2020年には、リアル店舗にも挑戦されていますが、どのような狙いがあったのでしょうか?

リアル店舗に関しては、単店での投資回収ということはあまり考えていません。
むしろ顧客接点の拡大であったり、ブランド体験を広めるメディアというふうに捉えています。

また、店舗の営業は月10日間に限定し、店舗で購入できる商品は全体の1~2割程度と、あくまで「ショールーム」としての役割を軸に運営しています。

リアルとデジタル、双方をご利用いただけるお客様のLTVは高く、2回目の購入、3回目の購入に至る「転換率」も高いというデータもありますので、今後も、ご予約、ご来店、ECサイトでの購入というサイクルを大切にしていきたいと考えています。

今後、アルティーダ ウードの成功例を他のブランドで横展開される予定などはありますか?

私がアルティーダ ウードの事業責任者と横断部門であるWEB戦略部を兼務していることもあり、他のブランドへの取組事例の横展開は積極的に行なっていく予定です。

すでにチャット機能やアルティーダ ウードでチャレンジしたマーケティングオートメーションツールについては他のブランドでも使用していますし、EC上でカスタマイズできるような仕組みも、他のブランドで応用していきたいと思っています。

執行役員 / 営業統括 WEB戦略部 部長 / 営業統括 ECブランド事業部 事業部長  相川 慎太郎 様

2016年4月株式会社サザビーリーグ入社。営業統括 WEB戦略部にて同社内、ECサイト運営支援とデジタルマーケティング支援を担当。2018年4月よりECブランド事業部 兼任。 サザビーリーグ として初となるEC特化型のブランド「ARTIDA OUD」を担当。

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