【店舗レポート】b8taのサービスとは?話題の体験型の店舗に行ってきました!

【店舗レポート】今、話題のb8taに行ってきました!

カテゴリ:ビジネス・リサーチ

2020年、8月1日に東京の有楽町と新宿の2箇所でオープンした、サンフランシスコ発のb8taをご存知でしょうか?

「b8ta」は、「ベータ」と読みます。

このb8taを知ることは、小売業界のトレンドを知る上でも非常に重要です。

なぜなら、このb8taが「モノ」ではなく、「体験」を提供している店舗だからです。
この「体験」というキーワードは今後の小売業界にとって欠かせない要素になる可能性が非常に高いため、このマガジンでも度々、取り上げさせていただきました。

とはいえ、【「もの」ではなく「体験」を提供】 ……と言われてもいまいちピンとこない方がほとんどだと思います。

そこで、この記事では、

  • ①b8taのビジネスモデルを分かりやすく解説
  • ②日本でオープンしたばかりのb8taの体験レポート

この2つを取り上げさせていただきます。ぜひ、b8taのサービスを通して、これからのトレンドをいち早くキャッチアップしてください。

b8taは私もずっと気になっていたので、オープンしてすぐに、行ってきました!
そちらのレポートも載せていますので、最後まで読んでいただけたら嬉しいです!

b8taはRaaSのさきがけとしても、知っておくべきビジネスモデル

2015年にサンフランシスコで生まれたb8taは、日本ではまだ目新しいRaaS(ラース)というビジネスモデルのさきがけとして、本国アメリカで話題になっています。

RaaS(Retail as a Service)については、以下の記事で詳しく解説をしていますので、「RaaSってなんだ、気になるぞ」という方はよければこちらもぜひご一読ください。

>>>RaaSの読み方と小売業界への影響。リテールの未来はb8ta(ベータ)来日でどう変わるのか?

b8taはどんな店舗?出品する企業側の3つのメリット

①実店舗出店コストを大幅に下げることができる

コスト削減

b8taは、月額制のサービスで、店舗内の区画を、さまざまな企業やブランドに貸し出しています。

それこそ、店舗を持っていないブランドにとっては、お客様に商品を手にとって体験してもらうことができる格好の場になり得ます。

そして、この月額サービスの中には、以下のすべてが含まれています。

  • ・店舗運営に必要な従業員の手配
  • ・トレーニングやシフト管理
  • ・在庫管理
  • ・物流サポート
  • ・POS       and more…

言うまでもなく、これだけでも多大なコストや手間を削減することができますし、実店舗出店を決めてからのスピード感も大幅にアップさせることができます。

また、様々な企業の目新しい商品がレイアウトされているため、これまで取り入れることのできなかった認知拡大といった効果も考えられます。

②売上はマージンをとられず、100%出品者側がもらえる

マージン0

b8taの店舗で、商品が売れた際には、マージンをとられることなく100%出品者側の売り上げになります。

そもそも従来の小売店舗と違い、その場で来店者に購入を促して、購入してもらうことに重きを置いているわけではないからです。

そのため、量販店のような価格競争が起こることもなく、出展している企業側が、価格のコントロールをしやすいのが特徴です。

③消費者のリアルなデータをもとにインサイトを得ることができる

データ収集 インサイト

b8taの店舗には、複数台カメラが設置されており、常時お客様の行動を記録しています。

この映像から得られたデータは、個人が特定できないように数値化された上で、出品者に渡されます。

出品者側は、お客様のリアルな体験や行動をデータ解析することで、これまで気が付けなかった新しい発見、つまりインサイトを得ることが可能です。

出店している商品やサービスの改善だけでなく、今後の新商品の開発、新しいマーケットの開拓など、このデータ活用のためだけでも、出品する意義を感じる企業は多くいるのではないでしょうか。

【体験レポート】東京のb8taに行ってみました

ここまで読んでみて、実際に東京にオープンしたb8taがどんな店舗なのか、興味を持たれた方も多くいらっしゃると思います。

実際に、有楽町と新宿の店舗にお伺いしたときのレポートをこれからご紹介させていただきます。

以下が【b8ta Tokyo – Yurakucho(有楽町電気ビル1階の店舗)】の内観。

続いて、こちらが【b8ta Tokyo – Shinjuku Marui(新宿マルイ本館1階の店舗)】の内観です。

2店舗に共通して置かれている商品もあれば、有楽町、あるいは新宿の店舗のみで体験できる商品もあるようです。

どんな商品があるの?b8taで体験した商品8選

2020年8月上旬にお伺いした際に、有楽町と新宿の2つの店舗で体験してきた商品を8つに絞ってご紹介させていただきます。

これからご紹介させていただく商品は、筆者の個人的な感想も多く含まれていることを先にご了承くださいませ。

株式会社オートバックスセブン「xR DroneSoccer SKYKICK」

ドローンサッカー

ドローンサッカーという競技をみなさんご存知でしょうか。

私は、今回初めて知ったのですが、すごく簡単に言うと、ボール状のドローンをサッカーボールにみたてて、サッカーのごとく点数を競い合う競技のことです。

そして、その競技に使われるドローン、つまりドローンボールが展示されていて、多くのお客さんの目を引いていました。

ドローンサッカー

実際に飛ばしている様子はこんな感じです。私自身は飛ばしていませんが、非常に楽しそうでした。

5対5で行うドローンサッカーですが、2020年8月現在、日本にはまだ2チームしかないそうです!
これからどんどん増えていくのかもしれません。

NeoLAB 株式会社「Neo smartpen」

NeoLAB 株式会社「Neo smartpen」

画像のペンとノートはただの文房具ではありません。

このペンとノートは、なんと書いたものがそのままデジタル化されてしまう仕組みになっている画期的なアイテムなんです。

店舗では、iPadに接続されていて、ノートに書き込んだテキストがリアルタイムでデータ化されていくのを確認できました。

NeoLAB 株式会社「Neo smartpen」

書き心地も、商品のことを何も知らなければ、多くの方が普通のペンとノートと間違うであろうほどに全く違和感がありません。

ペンとノートで頭の中を整理したい。そんなビジネスマンを中心に、これから愛される商品になる予感がします。

ネットギアジャパン合同会社「Meural Canvas II」

Meural Canvas II

こちらもただ壁にかけられたおしゃれなオブジェ、というわけではありません。

お気に入りの写真をとてもきれに映し出すことができる壁掛けのディスプレイです。

ただし、それだけではなく、有料のメンバーシップに登録することで、古典作品から、現代アートまで、様々な絵画や写真を表示することができる、万能なキャンバスです。

例えば、ゴッホ や、フェルメール、歌川広重など、世界的な名画を日替わりで自宅やオフィスに飾ることもできます。

これが間近で見ると、非常に鮮明で、絵画の迫力が十分に楽しめるので、家が美術館になる、そんな夢のような体験を生み出してくれそうです。

バルミューダ「BALMUDA The Speaker」

バルミューダ BALMUDA The Speaker

日本のプロダクトメーカーの中では、バルミューダのデザインに目がないという方もいらっしゃるかもしれません。

バルミューダの新製品は、こちらのスピーカー。一見すると、何かなと思うおしゃれなデザインです。

こだわり抜かれた音質はもちろんですが、楽曲に合わせて、ガラス面の中のライトが点灯する仕組みになっています。

店頭で、スマホとつないで音楽を流してみたのですが、これがまたきれいに光るので、音楽だけでなく空間演出をしてくれる優れものです。

Take Things Home Co., Ltd 「Emmesphere Sound Necklace」

Emmesphere Sound Necklace

香港のブランドで、ジュエリーやアクセサリーをイヤフォンの機能と融合させたのが、この「サウンドネックレス」です。

見た目はおしゃれなネックレスに見えますが、メダル型のジュエリーの裏にイヤホンが隠れているため、アクセサリー兼イヤホンとして活用することができます。

Emmesphere Sound Necklace

別途、ジュエリーを購入することで、コーディネートや、気分に合わせて、メダルを交換することも可能です。

株式会社 FABRIC TOKYO「STAMP」

STAMP

STAMPは、オーダーメイドスーツをD2Cブランドとして提供するFABRIC TOKYOが新しく展開させたジーンズのブランドです。

こちらのボックスで3Dスキャンをしてもらい、そのままオーダーメイドのジーンズを注文することが可能です。

STAMP

スタートアップ企業で働く人々をターゲットに設定されていることもあって、スマホやワイヤレスイヤホンを収納できるポケットなど機能的なオプションをジーンズに追加することが可能です。

3Dスキャンを初めて体験しましたが、本当に簡単にできて精度も高く、ジーンズの仕上がりも試してみたくなりました。

株式会社 TANT 「ikue(イクエ)」

これまでハイテクなアイテムばかりをご紹介してきましたが、アナログながら目新しい雑貨や小物もたくさん展示されています。

その一つが、この ikue(イクエ)です。

驚くなかれ、こちらのバリエーション豊かで鮮やかなジュエリーは、「紙と金」でつくられた商品です。

「金箔で縁取られた幾重にも重なる紙で形作られ、驚くほど軽く、紙には見えない美しさを放っています。」
というメッセージ通り、本当に美しいので思わず立ち止まってしまう方も多いはずです。

ちなみに、一枚一枚金箔で縁取られた紙の暑さは0.1mm厚。それが100枚連なってできたこのジュエリーは、なんと0.5g程度の重さだそうです。驚きの軽さですね。

アサヒビール株式会社「森のタンブラー」

アサヒビール株式会社「森のタンブラー」

2020年、ビニール袋が有料化が本格的に始まり、より環境への取り組みが注目される昨今ですが、身近に削減できるものはまだまだあるなと感じます。

こちらは、そんな環境問題を意識して、アサヒビールとパナソニックによって共同開発された世界初のエコカップ『森のタンブラー』です。

材料は、ヒノキの間伐材や、粉砕麦芽粉砕伐など、限りある資源を有効活用してできたカップです。

ちなみにビールを注ぐと、従来のプラスチックコップと比べても、粒の細かいなめらかな泡をより簡単につくれるように設計されている点もポイントです。

まとめ

b8taの主なサービスは、「“発見と体験”の提供」です。

企業側が出品するメリットとして、3つのポイントをお伝えさせていただきました。

  • ①出店コストを大幅に下げることができる
  • ②売上はマージンをとられず、100%もらえる
  • ③消費者のリアルなデータをもとにインサイトを得ることができる

店舗の体験レポートとしては、分かりやすくデジタルの商品を多くご紹介しましたが、他にも「あれ、これはなんだ」と目に留まる商品がたくさんあるので、ぜひお近くに行かれた際は、実際に訪問していただくことをオススメします。

2つの店舗をお伺いしてみて、店舗でお買い物をするという感覚とかなり異なることに、新鮮みがあって、非常に有意義でした。

b8taというサービスの本質を知っていたこともあるかもしれませんが、なるほど、体験というのは非常に重要だなと感じた点がいくつもあります。

まず①商品のよさが分かり、②手に触れることで愛着も湧き上がり、③そして誰かにその感動や体験を伝えたくなってしまうという、
ごくごく当たり前のことかもしれませんが、b8taに並べられた一つ一つの商品にそんなことを教えてもらいました。

これから、ますますデジタル化が加速すると言われている中で、店舗での体験の価値が改めて見直されていくことは忘れてはいけない視点だと感じます。

「リアル店舗の価値の再発見」については、こちらのお役立ち資料にも記載していますので、ぜひ併せてご確認ください。

  • 最後まで読んでいただき、ありがとうございました。

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