【ライブコマース】2020年の最新動向とインスタショップに続く、Amazon、Googleのサービスを解説

2020年下半期 最新のライブコマース情報

カテゴリ:デジタル接客

2020年上半期のビジネストレンドを考えてみると、対面せずにどれだけ消費者とコミュニケーションをとっていくのか、

すなわち「非対面の接客」「非接触の販売」が最も注目を集めたものの一つと言えます。

空色の提供している「チャットの接客」も(クライアント様のサイトを通じて)多くのユーザーやお客様に利用していただくことができました。

チャット以外にも非対面の接客・販売の手段を考えてみると、そのひとつに「ライブコマース」が挙げられます。

読者の中にも、2020年の新型コロナウイルスを機に、これまで以上にライブコマースに興味をもたれた方も多いのではないでしょうか。

そこで、今回は、非対面販売の最新事情として、

  • ①主に2020年の上半期に話題になったライブコマースのトピックス
  • ②GAFAのライブコマースへの取り組みの最新のニュース

この2つを中心にお届けしていきたいと思います。

すでに一般的に広く使われている「GAFA」ですが、Google, Apple, Facebook, Amazonの頭文字をとったアメリカの4つのIT企業を差す略称です。

ライブコマースの特徴とは

ライブコマース

ライブコマースとは、ライブ配信を通じて、視聴者がリアルタイムで、商品が購入できる新しいEコマースのことです。

タレントや、インフルエンサーを起用して、多くの視聴者にリアルタイムで商品を紹介することで、消費者の興味・関心を一気に惹きつけることができるのが大きな魅力です。

ライブコマースが日本でも注目されてから、早数年。

中国ではライブコマースが生活に欠かせないほど影響力を持っていることから、日本でも近しい社会現象が起こり得る可能性があります。

以下の図は、中国でのライブコマースの市場規模のグラフです。

2019年の調査データでは、中国のライブコマースの市場規模が、約4,300億元(約6.4兆円)と言われていますが、2020年は市場規模がさらに2倍になると予想されています。

2020年、ライブコマース3つの事例

①中国では不動産をライブコマースで販売

(无锡房地产市场网:http://www.wxhouse.com/showcontent?con.icon=13c68173e4e8dea19299a8ae02d75696

昨今、中国では宝飾品や車をはじめとした高額商品がライブコマースで取り上げらるケースはもはや常識になりつつありました。

そして2020年、次なる商材は不動産物件へ。

画像は、中国の淘宝直播(タオバオライブ)というアリババのライブコマースサービスで、不動産が取り上げられている様子です。

新型コロナウイルスによってオフラインの不動産販売が中止されたことを機に、不動産業界でのライブコマースによる非接触の販売に注目が集まりました。

中国では定価4000万元のロケットまでライブコマースで売られているので、本当に垣根なしですね!

②百貨店も「ライブコマース」でお中元を販売

三越伊勢丹

三越伊勢丹では、2019年11月にお歳暮初のライブコマースを実施し、過去最高のEC売上高を記録しています。

(PR TIMES: https://prtimes.jp/main/html/rd/p/
000001180.000008372.html)

2020年のお中元商戦でも、5〜6月にかけて、3回のライブコマースを実施しており、

いずれの回も、大きな反響があったとのことですが、その中身もバラエティーに富んだものになっています。

  • #1:日本各地の素材・製法・人にこだわり抜いた三越・伊勢丹の限定品
  • #2:国立博物館、東京国立近代美術館との限定コラボレーションギフト
  • #3:厳選された世界のワインの魅力

2020年5月のECサイトの売上は前年比の二倍になっていることからも、ライブコマースの影響力の大きさが分かります。
(宣伝会議デジタルマガジン:https://mag.sendenkaigi.com/hansoku/
202008/contactless-sales-promotion-method/019186.php)

③資生堂が化粧品のライブコマースを開始

SHISEIDOのビューティーコンサルタントが化粧品や美容法を紹介するライブコマースを本格的に始めることが発表されました。

(PRTIMES:https://prtimes.jp/
main/html/rd/p/000001700.000005794.html

視聴者がリアルタイムで、ビューティーコンサルタントの方たちとコミュニケーションしながら商品を購入でき、外出しなくても、お気に入りの化粧品を購入することが可能です。

このライブコマースの第1弾は、株式会社三越伊勢丹ホールディングスの化粧品オンラインストア「meeco」にて実施されました。

資生堂はすでに中国市場においてビューティーコンサルタントが出演するライブコマースが好調なため、今後、日本でもライブコマースの拡大していくことが予想されています。

2020年、GAFAのライブコマース参入情報

2020年は、GAFAと呼ばれるIT業界の4大企業のうち、Google、Amazon、Facebookの3社から、ライブコマースに関連するリリースが相次ぎました。

これからのライブコマースの成長を考える上では、今後、知っておくべきニュースであることは間違いありません。

一つずつ、各社のサービス内容をお伝えしていきます。

①Facebook/Instagram「ライブショップ機能」

2020年5月に、Facebookはオンライン販売を支援するサービス「Facebook Shop」を発表しました。Instagramでも同じく、「Instagram Shop」をリリースしています。

こちらのinstagram shopは、日本での導入も正式に発表になっています。
(ECzine:Instagramショップの日本での導入を発表 発見タブ画面上部の「ショップ」で表示

Facebookのショップ機能をブラッシュアップしたこのライブショッピング機能は、ライブコマースの活用でも注目をされています。

商品購入の流れが非常にシンプルで分かりやすいのが印象的です。

各種条件を満たした上で、Facebookの承認を受ければ無料で利用することができるため、

今後のSNSからの購買までの導線づくりに広く活用される可能性があります。

②Amazon Live

Amazonが本格的にインフルエンサーのためのライブコマースのサービスに公表しました。

(TechCrunch Japan:https://jp.techcrunch.com/2020/07/16/2020-07-15-amazon-influencer-program-opens-to-livestreamers-for-broadcasting-to-amazon-live/)

上記の記事によれば、2017年から展開していたAmazon liveを大幅にアップデートして、2020年7月に公開。よりインフルエンサーが商品を販売しやすくなったサービスが実現されたようです。

ポイントとしては以下の2点が挙げられます。

  • ①インフルエンサーがAmazonの商品をライブコマースで販売。インフルエンサーは紹介料を受け取ることができる。
  • ②美容、ファッションに限定せずに、多数のカテゴリーをカバーするライブ配信のチャンネルが登場。

最大の特徴は、Amazonが提供できる商品ラインナップの豊富さです。

例えば、任天堂のスイッチのチャンネルでは、実況動画の下に、ゲーム機本体や、ゲームソフトや、付属品などが、リスト化されていて、そのまますぐに購入まで進めることができます。

日本でのサービス展開はまだないものの、今後の近い将来、日本でも人気Youtuberやインフルエンサーの参入があり得るかもしれません。

③Google shoploop

Googleが2020年7月にローンチしたのが、shoploopです。

このサービスをすごく端的に言うならば、YoutubeとSNSとECサイトが一つに融合したサービスです。

商品を紹介する動画が90秒以内という点で、従来のライブコマースとは大きく仕様が異なります。

YouTubeでチュートリアル動画を見るのに似ているが、一番の見せ所に凝縮されており、その意味ではTikTokのほうが近い。デモ動画は、消費者にブランドと商品を現実的な形で感じとってもらえるよう、信頼性の高さを旨とする。

TechCrunch Japan:https://jp.techcrunch.com/2020/07/17/2020-07-16-googles-latest-rd-project-is-shoploop-a-mobile-video-shopping-platform/

Youtubeも運営しているGoogleにおいては、プラットフォームの差別化も重要だったということもあるかもしれませんが、

90秒で商品を伝えるクリエイター的なスキルをより求められるかもしれません。

「非接触の販売」としても注目されるチャット接客

冒頭でも触れましたが、非接触の販売としては、ライブコマースのみならずチャットによるデジタル接客も非常に注目されています。

特に、チャット接客の場合はデジタル上の「売上」だけで完結することなく、「店舗利用の増加」や、「顧客体験の向上」の施策としても有効です。

最後に、弊社・空色のチャットを使った最新トピックスも少しだけご紹介させていただきます。

チャットによるVOC(お客様の声)でECサイトの改善

  • 株式会社ジュン様の導入事例のご紹介です。チャットのサービスを導入してくださった背景や、チャット導入後のインサイトについて、インタビューさせていただきました。

    ECの顧客体験-チャットでリピートサイクルをつくれ-

  • 昨今、注目される顧客体験(カスタマーエクスペリエンス、CX)について、マンガで詳しく解説させていただきました。

    リピートサイクルをつくるための基本的な考えと、これまでのセオリーとは異なるチャット活用の考え方をご紹介しています。

    【withコロナ時代のデジタル戦略】リアル店舗の価値の再発見ってなんですか?

  • withコロナ時代に必要なデジタル戦略の考え方について、ナノ・ユニバース越智さんに解説していただきました。

    チャットの効果と併せて、店舗とデジタルを融合させるクロスユース戦略について詳しくご紹介しています。

    まとめ

    非対面の接客・販売の手段としてのライブコマースをご紹介させていただきました。

    事例としては、以下の3つを取り上げいています。

    ①不動産 ②百貨店 ③化粧品

    業界の垣根がなくなりつつあり、商材も価格帯にも左右されることがない点が昨今のライブコマースの特徴です。

    また日本での参入がまだないものの、2020年下半期以降、大きな話題を呼ぶであろうGAFAのライブコマース参入の最新情報をお伝えいたしました。

    このマガジンでは、今後もECサイト運営や、デジタル接客の領域で役に立つ情報を取り上げさせていただきます。

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