オンライン接客とは?ツールの種類と違いについて

カテゴリ:デジタル接客

eコマースの拡大と一般化により、今ではインターネット通販は温かみがないとか、本当にものが届くか心配だといった声を聞く機会は少なくなりました。しかし本当に全ての利用者が満足して買い物が出来るようになったでしょうか?

実店舗では依然として接客は売上アップの重要な要因です。それはECサイトにおいても大きな意味を持つようになりました。

オンライン接客とウェブ接客

ECサイト上での接客をオンライン接客、あるいはウェブ接客と呼ぶことがありますが厳密な使い分けはありません。

どちらもチャットツールを使い、実際に人間がサイト訪問者とやり取りすることを意味します。

ただし稀にインターネット上で顧客とコミュニケーションをとるサービス全般を意味するケースもあります。

この場合は人間が対応するケースを有人接客、プログラムが自動対応するケースをチャットボット(AIチャットボット)と呼ぶことで区別します。

オンライン接客・ウェブ接客、どちらの呼び方をしてもECサイト上で顧客対応する点においては共通です。

なぜオンライン接客が求められているのか?

有人・無人を問わずECサイトでオンライン接客が求められるようになったのは電子商取引市場の拡大と大きな関係があります。

ECの拡大と高齢者の利用率増加

まずは下記のデータをご覧ください。

これは経産省によるeコマース市場規模の推移を表したものです。

平成-29-年度-我が国におけるデータ駆動型社会に係る基盤整備(電子商取引に関する市場調査)経済産業省

※出典:平成 29 年度 我が国におけるデータ駆動型社会に係る基盤整備(電子商取引に関する市場調査)経済産業省

物販・サービス・デジタルのすべての分野において市場規模が拡大しています。2019年時点では更に成長している事は間違いありません。

また利用者の年齢も重要な要因です。

60歳以上であっても20歳代とほとんど変わらない利用率があり、利用の理由のトップは実店舗に出向かなくても買い物が出来る、というものです。

インターネットショッピングの利用状況総務省

インターネットショッピングを利用する理由

 

出典:インターネットショッピングの利用状況/総務省

この状況はさらに加速していくと予想されており、今後のECサイトでの買い物は購買力のある高齢者の割合が増える可能性が高いと言えるでしょう。

そして高齢者を中心としたネット通販に不慣れな顧客を取り逃がさないようにする必要性は増すばかりです

販売促進に利用する

ウェブサイトに商品を並べておくだけで自動的に売れていく、というビジネスモデルは過去のものになりつつあります。

少額の買い物ならいざしらず、高額の買い物やサービスを選ぶ際にはやり取りがあった方が安心できますし、操作方法が分からないといった技術的な問題を含めてリアルタイムで対処できるに越したことはないのです。

商品の詳細など「ご不明の点は下記のお問い合わせ欄から」というビジネスモデルではスピード感に欠けます。顧客に離脱されてしまっては機会損失です。

また単に質問に回答するだけでなく、こちらから商品を勧めることで売上アップも狙えます。

トップスを検討している人によく合うボトムを紹介するなど、このあたりは実店舗の接客と変わりありません。

市場が拡大傾向とは言えECサイト間の競争は熾烈です。

ライバルに差をつけるためにもリアルタイム性のある手厚い接客が必要とされています。

販売管理ができる

導入しているツールの種類によって異なりますが、オンライン接客を行う事で顧客がどのような考えをしているのか分かるので蓄積したデータを販売管理に使えます。

同じ質問が何度も繰り返されるようなら改善の余地がありますし、顧客の要望をリアルタイムでヒアリング出来るメリットもあります。

ツールによってはユーザーがどこを見ているのか、何秒閲覧したか、何クリックしたか、アクセスが多い時間帯や使っているデバイス、性別など様々な販売データを蓄積出来ます。

データは販売管理だけでなく、今後の計画にも活用できるのでリアルタイム対応するオンライン接客は自社の商品・サービスの販売促進や管理に役立ちます。

オンライン接客ツールの種類

オンライン接客ツールには大きく分けて2種類があります。

有人接客ツール

一つが有人接客ツールです。下記動画のようにオペレーターがリアルタイムで顧客からの質問や要望に応える事で販売促進します。

メリットは有人であるからこその柔軟さです。質問の意図を取り違えたりする事もまずありませんし大抵の質問に対応できます。

なによりも保険や不動産、転職といった高度な案件を扱うのなら有人接客がおすすめです。単に顧客の質問回答の役割だけではなく、高度な問題解決をする事でCVに貢献します。

ECサイトに接客担当のオペレーターを選任しているケースも珍しくありませんし、成約率が高い売れっ子オペレーターもいるくらいです。

またオンライン接客ツールの提供以上の価値を提供する会社もあります。

ツールの導入に伴うオペレーターの確保や研修、顧客対応の想定シナリオ作成、大規模なチャットセンターの設営までサポートするケースもあるからです。

対面しないからといってオンライン接客は雑にしていいものではありません。むしろ顔が見えないからこそ高度なスキルが要求されます。

チャットボット(AIチャットボット)

チャットボットとはあらかじめ想定しておいた質問に対して自動で応対するプログラムの事です。

オペレーター不要なので24時間休みなく稼働できるメリットがあります。

AIチャットボットと呼ばれるケースもありますが、両者の違いはアルゴリズムにあります。

単にチャットボットといった場合は質疑応答を無数に想定して、あらかじめ仕込んでおいた質問がきたら対応するものを回答します。

例えば一番安いボトムが欲しいと質問されたらサイト内で最安値のボトムを回答するといった具合です。

このようなアルゴリズムなので教え込んでいない質問には対応できません。通常のチャットボットは一対一対応の質問に向いているシステムだと言えるでしょう。

これに対してAIチャットボットはAIを活用したアルゴリズムで動きます。aiとはartificial intelligenceの略称で人工知能と訳されており、様々な分野に応用されています。

現状の人工知能は一対一対応の回答を大量に教え込むだけでなく、ディープラーニングと呼ばれる機械学習によってやり取りを自発的に学んで進歩します。

提供している会社によってAIの仕組みや出来ることが違うので、AIチャットボットを導入する際は十分に検討しましょう。

オンライン接客ツールを導入するには?

オンライン接客ツールを導入するにあたっては目的を明確化して下さい。ツールさえ導入すればCV率や離脱率が改善する、といった漠然とした考えでは何を選んだらよいかわかりません。

まずは自サイトで何をしたいのか明確にしたうえでツールの資料を入手して問い合わせてください。

より具体的な情報が手に入り、思いもよらない提案をもらえるでしょう。

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